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      西国第二番札所 紀三井山金剛宝寺護国院(紀三井寺) (きみいさん こんごうほうじ ごこくいん)

         本  尊 : 十一面観世音菩薩          真  言 : おん まかきゃろにきゃ そわか
         秘  仏 : 50年毎
         開  基 : 為光上人(いこうしょうにん)          開  創 : 770年(宝亀元年)
         宗  派 : 救世観音宗総本山
         御詠歌 : 「ふるさとを はるばるここに 紀三井寺 花の都も 近くなるらん」




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納経帳   カラー御影
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楼門   1509年再建(重要文化財)
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本堂 (和歌山県指定文化財)
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大師堂                        
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心洗                     
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護国院鐘楼 (重要文化財)
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護国院多宝塔(重要文化財)   
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大観音像仏殿  日本最大の大千手十一面観音像は本尊二尊像を統合
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■ 略縁起・歴史・由来

 紀三井寺は、奈良時代 西暦770年(宝亀元年)唐の僧侶 為光上人(いこうしょうにん)によって開基された霊刹です。

 伝教の志篤い上人は、身の危険を省みず渡来され、全国行脚の途中たまたま紀三井山のふもとに泊まられたときのこと、山の中腹から一条の光が放たれているのを見たのです。
 次の朝、山へ登ってみると、大きな松の根元に光り輝く千手観音のお姿を目の当りにされたそうです。  仏縁に感謝し、一刀三礼の下に刻まれた十一面観音様をご本尊として開創されました。

 階段の途中に、日本の名水百選にも選ばれ沢山の句碑に囲まれた湧き水『清浄水(しょうじょうすい)』があります。心の罪を懺悔。
 その南側には『楊柳水(ようりゅうすい)』があります。病気にかからない有り難い水。
 更に境内を北側にまわった山すそには、幸せになる『吉祥水(きっしょうすい)』があります。紀州の三つの霊井戸で紀三井寺の名がついた。

 為光上人についての言い伝え
 ある時、為光上人は竜神の招きを受けて竜宮に行きました。上人は三年もの間、一生懸命説法して回り、いよいよ帰るその日になって、竜神がお礼の品を渡しました。
 それが鈴・五鈷・錫杖・梵鐘・ほら貝・七本桜・応同樹の七つでした。紀三井寺の桜や鐘は、龍の贈り物だったのです

 後白河天皇の時代には「勅願書」になり、天皇が国家鎮護などを祈願する社寺となった。鎌倉時代には500人を超す僧侶がいたそうです。
   夏目漱石の『 行人 』は、和歌の浦やこの紀三井寺を舞台にしている。

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■ 境内模様・見所

 境内には、本堂を中心に、楼門、多宝塔、鐘楼といった室町、桃山時代建立の国指定重要文化財の古建築がいらかを並べ、和歌の浦の絶景を見晴るかす景勝地として、年間大勢の参詣者が訪れます。
 特ににぎわいを見せるのは春。早咲きの桜の名所(日本桜の名所百選の一)であり、境内には気象台の観測用標本木が有って、近畿、本州に春の到来を告げる寺として早春の風物詩となっています。
 本堂の直ぐ前、向かって左側に和歌山地方気象台季節観測用の「ソメイヨシノ標本木」があり、この樹に花が5輪開いた時に、和歌山県の桜の開花宣言となります。

 ●楼門(ろうもん)
  聖と俗とを分かつ結界。重厚な姿に、欄間には牡丹唐草の透かし彫りがあり雅やかさを兼ね備えています。
 ●結縁厄除坂(けちえんやくよけざか)
  紀伊国屋文左衛門 馴れ初めの名勝から二人で上ると縁が結ばれると言われています。
  231段の石段は、女厄除坂33、男厄除坂42、還暦厄坂60 の区切りがつけられている。
 ●護国院鐘楼(ごこくいんしょうろう)
  境内入ってすぐ、ほっそりした身上に大きく返った屋根。重と剛のバランスが美しく、安土桃山時代の特徴がよく現わされています。
 ●本堂
  桜の木に囲まれた本堂は、江戸時代に一般民衆の協力で造られた大建築です。多くの参詣者が一度に拝めるようにと三間の幅をとった向拝からも多くの人に愛されてきた事が窺えます。
  入母屋造り、本瓦葺きの正面中央部に千鳥破風、手前に唐破風をつけ、彫刻も施されてなかなか華麗です。宝暦九年(1759)に再建された九間四面総欅造りといいます。
  破風(はふ)とは、日本建築で、屋根の切妻についている合掌形の装飾版。またそれのついている所。唐(から)破風・千鳥(ちどり)破風などがある。
 ●大光明殿
  御本尊 十一面観世音菩薩 と 千手観世音菩薩 は、秘仏で50年に一度の御開帳です。
  御前立の十一面観世音菩薩は厨子の右側。美しい仏として有名で少し微笑むかのような柔らかな表情が心に残ります。
 ●くすのきの霊木
  後白河法皇が境内に植えられた樹が代替わりしつつつたえられた物とされ、樹齢は400年幹回りは6mあります。
 ●応同樹(おうどうじゅ)
  クスノキ科のタブノキ(イヌグス)で、石段の途中左手にあり、この霊木は病に応じて薬になるといわれ、開祖が竜宮から持ち帰った宝の一つです。
 ●大観音像仏殿
  現在、開創1230年を記念して、本堂真南に現代人の「心の灯台」となる大観音像仏殿の建立が発願されています。
  平成20年この仏殿に、木造の立像としては日本最大(12m近い高さ)となる総漆金箔張大千手十一面観音像が入仏開眼されました。


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交通
   JR紀勢本線(きのくに線) 紀三井寺駅 東口

特別拝観
   3月〜5月 本堂内陣公開などの企画

境内  



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