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      西国第十三番札所 石光山 石山寺 (せっこうざん いしやまでら)

         本  尊 : 勅封二臂如意輪観世音菩薩 (ちょくふう にひ にょいりんかんぜおんぼさつ)          真  言 : おん はらだ はんど めい うん
         秘  仏 : 御開扉は33年毎
         開  基 : 良弁僧正          開  創 : 749(天平勝宝元)年
         宗  派 : 東寺真言宗大本山
         御詠歌 : 「後の世を 願うこころは かろくとも ほとけの誓い おもき石山」





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納経帳   カラー御影
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「東大門」 は(1190年)に源頼朝の寄進により建てられた。 (重要文化財)
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東大門から手水舎のある参道の両側には4月見頃の霧島つつじがある。
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「本堂」は滋賀最古の木造建築物で、淀君の寄進により増築された。(国宝) 
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「鐘楼」は重層袴腰、檜皮葺の入母屋造で、鎌倉時代。(重要文化財)
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「珪灰石」は石灰石と花崗岩が熱作用により変成した岩(天然記念物)
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源頼朝の寄進で(1194)年に建立。日本最古の多宝塔(本尊は大日如来)
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花頭窓のある小さな部屋が「紫式部源氏の間」
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■ 略縁起・歴史・由来

  奈良時代、聖武天皇の勅願により、良弁僧正によって開かれた石山寺は、巨大な硅灰石(天然記念物)の上に建立されたことからその名があり
  その硅灰石の上に坐す本尊は、安産・福徳・縁結・厄除けに霊験あらたかな秘仏 如意輪観音菩薩です。
  東大寺の大仏鋳造のための黄金を得るために、聖武天皇は良辨僧正に祈願を命じた。
  比良明神のお告げに基づき、良辨僧正が石山の霊地で祈願を行ったところ、陸奥の地で黄金が発掘されたという。

  「良弁僧正は、聖武天皇から金の産出を願われ、まず吉野にこもわれて拝んでいたところ
  夢枕に蔵王権現が現われ近江の国 石山という所に 観音垂迹(すいじゃく)の地で拝めば願いが叶うという夢をみた。
  聖徳太子の守り本尊で聖武天皇までずっと伝わってきた金銅仏の観音様を預かり、この地に持ってこられて岩の上に安置し拝んでいたところ二年後に砂金が採れた。
  その後、観音さまを岩から外そうとしたがどうしても外れないので、この地にお寺を立てよという勅命が下された。」

  一方、平城京を建設するに際し、瀬田川を通じて奈良に木材を運んだようで、それを監督する役所を石山に置いたといわれている。この役所が石山寺の起源であるという説もある。

  その後、天平宝字5年(761年)に増改築が行われ石山寺の体裁が整えられたとされている。
  10世紀の初めには宇多法皇の行幸が何回かあったようで、それ以来、都の皇族、貴族たちの石山寺への祈願が流行し
  また、祈願参籠の後、琵琶湖での舟遊びなど遊覧の地としても栄えたといわれている。
  当初は官寺であったが、後に、観音信仰の厚い霊場として多くの人の参詣を見るようになった。

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■ 境内模様・見所

  慶長年間、淀殿の寄進によって改築された本堂(国宝)には、紫式部が世界最古の長編小説『源氏物語』を起筆したという「源氏の間」があります。
  多宝塔(国宝)や御影堂(重文)などの建造物、本尊如意輪観音の胎内仏四躯(飛鳥〜天平、重要文化財)などの仏像
  石山寺縁起絵巻(重文)や源氏物語絵巻 末摘花(重文)などの絵巻物、薫聖教(国宝)や石山寺一切経(重要文化財)など
  約7000点にものぼる経典・聖教・古文書類のほか、紫式部と『源氏物語』にちなんだ作品が数多く伝えられています。

  一年を通じて、椿、梅、桜、ボタン、キリシマツツジ、花ショウブ、アジサイ、モミジ、サザンカなど、季節の花々が絶えない「花の寺」としても知られています。

 ● 御本尊御前立 如意輪観世音菩薩
   左足を踏み下げ腕は二臂という密教伝来以前の古いお姿を現されています。
   台座は荒々しい岩を表現しています。これは御本尊が硅灰石の岩に座られていることを模したもの。硬く冷たい岩に座られているのに柔らかく微笑まれている。それはまるで私たち全ての行いを見守るかのように思います。
   膝上に置かれた左手は優しく招き入れるかのように開かれています。何事も包み隠さず全てをゆだねてしまいそうです。

 ● 観音巡礼とは
   札所巡りといって、お札を貰いに行くのが目的であった。
   人は知らず知らずのうちにずっと罪をおかしてきている。それを少しでも免除してもらいたいために、お札を三十三カ所いただいて満願する。それからだんだんと信仰していけばよいとされる。

境内諸堂配置略図



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