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      西国第十四番札所 長等山 園城寺 (ながらさん おんじょうじ) 通称 三井寺


         本  尊 : 如意輪観世音菩薩          真  言 : おん はんどま しんだまに じばら うん
         秘  仏 : 三十三年毎に開扉
         開  基 : 大友与多王          開  創 : 天武15年 686(朱鳥元)年
         宗  派 : 天台寺門宗総本山
         御詠歌 : 「いで入るや 波間の月を 三井寺の 鐘のひびきに あくる湖」




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納経帳   カラー御影
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大門  「仁王門」 金剛力士像は運慶の作 (重要文化財)
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「金堂」 (国宝) 本尊の弥勒仏は天智天皇が信仰、秘仏
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伝説の名鐘 「弁慶の引き摺り鐘」 (重要文化財)    
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この階段の上に観音堂の境内がある。  晩秋の紅葉が見所。
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「鐘楼」 と 「百体観音堂」 西国、坂東、秩父を祀る。    
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「三井寺観音堂」 (有形文化財)  如意輪観音は重要文化財
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謡曲「三井寺」 由縁の 「観月舞台」 からの琵琶湖眺望
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■ 略縁起・歴史・由来

 三井寺の創建は、壬申の乱で犠牲となった弘文天皇(大友皇子)の霊を弔うために、その皇子の与多王が天武二年(673年)に建てたのが始まりです。
 寺の創建費用に自分の園城を充てたために園城寺( 正式な名称:おんじょうじ )となったといいます。
 三つの井戸があるのではなく、金堂横の境内に湧き出る霊泉にちなんで「御井(みい)の寺」と呼ばれていたようです。
 このお寺の閼伽井屋( あかいや:仏前に供える水を汲むところ)の井戸で天智・天武・持統の三天皇が産湯につかったからとも伝えられています。

 当初は弘文天皇(大友皇子)の氏寺だったが、平安時代に比叡山の智証大師が寺を復興して延暦寺の別院としたといわれている。
 伝教大師(最澄)の死後、比叡山の慈覚大師と園城寺の智証大師の対立が激しくなり、園城寺はしばしば焼かれたようである。
 この対立が結果として、高僧の輩出、寺の発展を促し、東大寺、興福寺、延暦寺と共に園城寺は四大寺の一つに数えられるようになったという。
 ・・・僧が権力を争うなど・・・悲しくなってしまいます。こういう事実を知ってしまうと、信長の比叡山焼き討ちも多少理解できるような気がします。

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■ 境内模様・見所

 桜の名所として有名な三井寺。観音堂は琵琶湖を眺望できる丘の上にあります。


 ●閼伽井屋 あかいや (御井の霊泉)
  丸みを帯びた檜皮葺の屋根や左甚五郎作の龍の彫り物などで御井の霊泉をまもります。
 ●三井晩鐘 みいのばんしょう (近江百景)
  金堂の南に、日本三名鐘のひとつである三井の晩鐘があります。
 ●文化財収蔵庫 (平成26年開館)
  「四季花卉図屏風」 狩野 光信の代表作
  「十一面観音」 押しかけた参拝者の傘が破れたという伝承から「傘脱げ観音」とも言われる。
  「智証大師像」 頭のとがりは「めい骸」と呼ばれ、ちしょう大師の法力を象徴します。
  「訶梨帝母像」 鎌倉時代の作で、右足を踏み下げた半跏府座が特徴で、智証大師の守り神として厚い信仰を集めてきました。
  「吉祥天」   仏教では一切の福徳をつかさどる女神とされる。
 

 ●園城寺観音堂由緒 (滋賀県指定文化財)
  ご本尊は、開祖智証大師円珍作と伝えられる如意輪観音坐像で、向かって右に愛染明王坐像、左に毘沙門天立像を安置しています。また、別室には、親鸞聖人・蓮如上人の御尊像をお祀りしています。
  延久四年(1072年)後三条天皇の勅願により、山奥の南院「華の谷」に一宇を建立し、聖願寺の勅額を賜り後の正法寺または如意輪堂と称していました。(女人禁制の地)
  多くの僧侶が、「誰でも来られる近い場所に降ろしてほしい」と夢のお告げを聞き、文明十三年、この地に移った。江戸時代に火災で焼失するも僅か三年で再建され現在に至っています。
 ●本尊御前立 如意輪観世音菩薩
  「六臂」 「輪王座」(りんのうざ) 仏教が伝えられた後の典型的なお姿です。
  左肩上に飾られた「輪宝」(りんぽうは仏教の象徴)から、胸前の「蓮華」、「如意宝珠」、そして右手に垂らされている「数珠」まで一直線に並んでいるのが印象的です。
 ●如意輪観世音菩薩とは
  「如意」 意のごとく、観音さまが人を救う心を持って接しておられる。 「輪」 車のように回って人々の所にすぐに行って説法出来る。 
 ●毘沙門天 愛染明王
  観音さまとのご縁日である17日と18日には、ご本尊の脇侍である毘沙門天、愛染明王も御開帳されます。
 ●各地の札所観音さまを奉安する「百体観音堂」の入り口には、宿場の土産の「大津絵」が飾られ、庶民信仰の盛んさを忍ばせます。
 ●「観月舞台」は、石段の上に多数の柱を立てて床を支える舞台作りで、凝った意匠となっています。

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■ 行事
 本山採灯(さいとう)大護摩供  7月22日
 智証大師御祥忌(おしょうき)法要  10月29日
 桜のライトアップ  4月上旬〜中旬
 紅葉のライトアップ  11月中旬〜下旬


境内諸堂配置略図   



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