西国第二十二番札所　補陀洛山　総持寺 （ふだらくさん　そうじじ）　 　　　　　　　　　本　 尊 ： 千手観世音菩薩 　　　　　　　　　真　 言 ： おん　ばざら　たらま　きりく 　　　　　　　　　秘　 仏 ： 初午（旧暦）４月１５日より２１日 　　　　　　　　　開 　基 ： 中納言藤原山陰 　　　　　　　　　開　 創 ： ８９０（寛平２）年 　　　　　　　　　宗　 派 ： 真言宗高野山派 　　　　　　　　　御詠歌 ： 「おしなべて　老いも若きも　総持寺の　ほとけの誓い　頼まぬはなし」

御朱印　　　カラー御影 .	「　仁王門　」　楼門形式 　 .	「　本堂　」　豊臣秀頼が再建 .	「　大師堂　」　弘法大師堂　　　　　　　　　　　　　　 　 .

「　庖丁塚　」　　箸と包丁だけで魚をさばく山蔭流庖丁の元祖 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .	「　普悲観音堂　」　　ぼけ封じ近畿十楽観音霊場の第六番札所 .	「　金堂　」　　薬師如来像を安置している薬師堂　　　　　　　 .	「　南無抜苦与楽地蔵菩薩　」　奥のお堂は　「　閻魔堂　」　 .

■　略縁起・歴史・由来

　総持寺は、今昔物語や源平盛衰記等に登場する。この本尊の千手観音菩薩は、亀の背に立ち、蓮弁はないという珍しい様式。

　山蔭中納言政朝とその父・高房が太宰府に向かう途中に、漁師に捕らえられた大きな亀を「今日は観音様の縁日」と言って、自分の着物と交換し、川に放してやった。
　翌朝、継母の策略で子供の政朝が川に落とされ行方不明になったのを高房が嘆き悲しみ、観音様に祈ったところ、昨日助けた亀にのって政朝が現れたという。
　これを契機に高房は寺の建立を決意し、父の遺志を継いで、亀に助けられた本人中納言藤原山陰により寺は創建された。

　高房は唐人に観音像を刻む香木を探してくるように頼んでいた。数十年後、『高房卿の求めに応じて海を渡す』と刻まれた香木が流れ着いたが、この時、高房は既に亡くなっていた。
　中納言になっていた政朝は、香木を持って都に行き仏師を探したが見つからなかったので
　長谷寺に行き観音様に祈ったところ、童子が現れれ、この香木を材とし、亀に乗った千手観音を刻んだという。

　山蔭中納言政朝（ 藤原山蔭 ）　この方は京都の吉田神社の創建者でも有名で、さらには歌人でもあり
　料理の名人としても名を残した。総持寺の本尊像立に際し千日間に亘り料理を御供えした。
　膳部料理の山蔭流（四条流）庖丁式の開祖とされ、日本料理の中興の祖ともいわれる。
　山蔭流庖丁式は食材の魚に直接手を触れずに箸と庖丁だけでさばく儀式料理の技で毎年４月１８日に古式ゆかしい装束の料理人が披露します。

　亀の恩返しの逸話より「子育て観音様」
　織田信長の兵火で焼き尽くされた時に本尊の千手観音菩薩像も下半身が黒焦げになったが、上半身は金色に輝いて焼けなかった為、「火除け、厄除け観音様」とも呼ばれています。




　●『 眷族（けんぞく）とは 』
　眷属とも書き、一族、親族、身内をさす。仏教では、仏・菩薩に従うもの。 薬師如来の十二神将、千手観音の二十八部衆など。
　●『亀について』
　2世紀頃中国で生まれた道教では仙人が住むという蓬莱山を背負っているのが亀といわれ、中国では亀は竜と共に神聖な動物とされてきたようである。
　また、亀は神仙思想の世界と現世を繋ぐ動物とも言われているという。



■ 心念　Youtubeチャンネル

西国三十三所　総持寺　本堂編 【亀に乗った観音さまの伝説】

西国三十三所　総持寺　境内散策編 【可愛い声の音声ガイドとお寺散策】

西国三十三所　総持寺　巡礼編 【ご利益を頂く為にしなければいけない事とは！】

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