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      西国第二十六番札所 法華山 一乗寺 (ほっけさん いちじょうじ)


         本  尊 : 聖観世音菩薩(しょうかんぜおんぼさつ)          真  言 : おん あろりきゃ そわか
         秘  仏 : 秘仏
         開  基 : 法道仙人 (ほうどう仙人はインドより渡来された)          開  創 : 650(白雉元)年
         宗  派 : 天台宗
         御詠歌 : 「春は花 夏は橘 秋は菊 いつも妙なる 法の華山」




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納経帳   カラー御影
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参拝入口(受付)の先の参道を進むと162段の石段がある。
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「石造笠塔婆」は兵庫県指定文化財。他にも多くの石造遺品がある。
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「鐘楼」 は兵庫県指定文化財。江戸時代初期の特徴をよく表している。  
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止観道場として使用される 「常行堂」 聖武天皇の勅願による建立
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「金堂(本堂)」は舞台作り、「大悲閣」とも呼ばれ重要文化財である
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国宝 「三重塔」 は平安時代末期建立、日本最古の塔の一つである
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「見子堂」 (見子大神) 鎮守社、鎌倉時代の様式だが室町時代の建築 
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■ 略縁起・歴史・由来
 寺伝によると、大化五年(649)、孝徳天皇の病気を加持祈祷により直したことから大悲閣が建立され、翌、白雉(はくち)元年に(650)孝徳天皇が法華山に行幸され、大悲閣の落慶と一乗寺の扁額を賜った。
 また聖武・孝謙・仁明天皇の勅願寺となり、永延元年(987)、当寺に立ち寄った花山法皇は、西国三十三所の第二十六番霊場とし、以来庶民の崇拝をあつめるようになったといいます。

 「法道仙人」はインドから紫雲に乗って来たと言われる。持ってきたのは念持仏と仏舎利と鉄鉢だけで、山に入り法華経を唱えて修行した。
 「千手飛鉢の法」 鉄鉢を遠くへ飛ばして米や金を集め、多くの貧しい庶民を救った。
 ある日、官米を積んで瀬戸内海を行く船に鉄鉢を飛ばした。これは私物でないのでと船頭が断ると、山へ戻る鉄鉢に続いて米俵も列になって空中を飛んだ。船頭が山まで来て謝ると、また米俵を船まで飛ばして返した、といいます。

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■ 境内・見所
 急な階段を登ると左手に現れるのが「常行堂」、次いで国宝の「三重塔」、そして一番上にあるのが舞台造りの金堂「大悲閣」です。
 国宝指定の三間三重・本瓦葺きの三重塔は、上から見下ろすことが出来て屋根の流れが緩やかで、平安時代の承安元年(1171)、隆西上人の勧進により建立されたものです。
 また、軒の出が深く、屋根は上にいくほど小さく造られている。相輪が高く、美しいことで有名です。
 本堂は「大悲閣」とも呼ばれ、江戸初期の再建で重要文化財。本尊の銅造の聖観音も白鳳時代のもので重文だそうですが、秘仏です。
 内部には、納札(木札の千社札)が6500枚ほど貼られていて、中には江戸時代のものもあり、その数の多さが息の長い庶民信仰を物語っています。文字通りの「札所」です。
 金堂背後には、鎮守三社が建ち、向って右から「護法堂(重要文化財)」、「妙法堂(重要文化財)、「弁天堂(重要文化財)です。
 金堂から奥へ200m行った奥之院には、法道仙人を祀る「開山堂」がひっそりと建っている。
 開山堂の左の山道を登ると子供を亡くした親が、子供の菩提のために小石を積みお参りをする場所「賽の河原」がある。

 本堂内陣奥の厨子の中には、本尊・聖観音菩薩が秘仏としてまつられています。法道仙人がインドから持って来た銅製の観音さまです。
 お前立ちは、高さ40センチの白鳳時代の金銅仏で本尊と共に重要文化財に指定されています。

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● 『 九品往生とは 』
    極楽浄土を願う者が、生前の性行にによって、往生の仕方、往生した後の浄土でのありさまについて九つの段階があるという。
    現世から浄土に向う道中での人間発達の段階が「下品(げぼん) 」、「 中品」、「上品」の三段階に区別される。
    単に現世で善行を積み努力している段階が「下品」、羅漢さんと呼ばれる自分自身の完成に精進した小乗の実践者は「中品」、他者の救いに力を注ぐ大乗の実践者、すなわち菩薩の域に達した者が「上品」です。
    それぞれの段階には「上生 」・「中生 」・「下生 」の区別があります。


  



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