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      西国第二十七番札所 書写山 圓教寺 (しょしゃざん えんぎょうじ)


         本  尊 : 観音霊場御本尊(摩尼殿) 六臂如意輪観世音菩薩坐像          真  言 : おん ばらだ はんどめい うん
         秘  仏 : 1月18日の鬼おいの日に開扉
         開  基 : 性空上人          開  創 : 966(康保3)年
         宗  派 : 天台宗
         御詠歌 : 「はるばると のぼれば書寫の 山おろし 松のひびきも 御法なるらん」




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納経帳   カラー御影
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上人が根の這った生木に観音像を刻んだ為に岩山に舞台造りの建物となった
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「摩尼殿(まにでん)」 本尊の六臂如意輪観世音菩薩 と 四天王像
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「開山堂 (かいざんどう)」 朝夕欠かさない勤行で灯明が燃え続ける                 
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「常行堂(じょうぎょうどう)」 本尊丈六阿弥陀如来坐像を安置
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「食堂(じきどう)」 本尊は、僧形文殊菩薩で後白河法皇の勅願
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「大講堂(だいこうどう)」 お経の講義や論議する学問と修行の場
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「本多家廟屋(ほんだけ びょうおく)」 姫路城城主本多家の墓所
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■ 略縁起・歴史・由来

 九州の霧島山で修行した性空上人は霊地を求め、この地にきたところ、紫雲がかかっている書写山を見て、この山に入り康保3年(966年)に草庵を開いたとされている。
 性空上人の徳はこの地方のみならず、広く都にまで知れ渡り、花山法皇は二度もここを訪れ、圓教寺の名を賜ったという。後白河法皇、後醍醐天皇もこの寺を訪れたといわれている。
 また、武将の信仰も厚かったようで、本多、松平、榊原の姫路城主の墓もここに残されている。それだけに、寺の格式も高く、天台宗の三大修行道場の一つに数えられ、西の比叡山とも言われている。

 舞い下りた天女が桜の大木に礼拝するのを見た性空上人が、天禄元年(970年)に桜の霊木に、生木のまま如意輪観音を刻み、その上にお堂(摩仁殿)を建てたといいます。
 当初の本尊は焼失し、同じ桜の木で刻んでおいた試作のものが現在の本尊だそうです。持国天、多聞天、増長天、広目天の四天王が如意輪観音をお守りします。写しの銅像が参道わきに立っています。

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■ 境内模様・見所

 ○「本堂」(摩尼殿)は、巨大な単層入母屋造りの舞台造りで「如意輪堂」とも呼ばれて、本尊の「如意輪観音」が祀られている。摩仁殿という珍しい呼び方は、如意輪(本尊)=如意宝珠=摩仁(宝石)からきている。

 ○「大講堂」 圓教寺の本堂に当たる堂で、お経の講義や論議が行われる学問と修行の場。室町中期の建物で、食堂、常行堂とともにコの字型に立ち並んで「三之堂」(みつのどう)を形成している。
   内部は、内・外陣に区切られており、内陣には、釈迦三尊像(中央が釈迦如来、右が文殊、左が普賢菩薩)が安置されている。(国重要文化財)

 ○「食堂」 本来は、修行僧の寝食のための建物。承安四年(1174)の創建。本尊は、僧形文殊菩薩で後白河法皇の勅願で創建。二階建築も珍しく長さ約40メートル(別名長堂)においても他に類を見ないものである。
   未完成のまま、数百年放置されたものを昭和38年の解体修理で完成の形にされた。現在1階に写経道場、2階が寺宝の展示館となっています。(国重要文化財)

 ○「常行堂」 常行三昧(ひたすら阿弥陀仏の名を唱えながら本尊を回る修行)をするための道場。建物の構成は、方五間の大規模な東向きの常行堂。
   北接する長さ十間の細長い建物が楽屋、その中央に張り出した舞台とからなり立っている。内部は、中央に二間四方の瑠璃壇を設け本尊丈六阿弥陀如来坐像が安置されている。
   舞台は、大講堂の釈迦三尊に舞楽を奉納するためのもの。(国重要文化財)

 ○「開山堂 (かいざんどう)」 圓教寺開山の性空上人をまつる堂。書寫山一千年の歴史のシンボルとして灯明が燃え続け朝夕欠かさず勤行がおこなわれている圓教寺奥之院の中核。
   現在の建物は、江戸初期の開山堂建築の代表作。軒下の四隅に左甚五郎作と伝えられる力士の彫刻のうち西北隅の一つは、重さに耐えかねて逃げ出したと言う伝説は有名。(兵庫県指定文化財)


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● 『 勢至菩薩とは 』
 観音菩薩と勢至菩薩は、阿弥陀さまの脇時として「阿弥陀三尊」を構成します。
 観音さまが「慈悲」の部分を担当されるのに対して、勢至菩薩は「智恵」の部分を担当され「勢至」の名の由来する智恵の大きな力で、私たちの無知を救ってくださいます。
 「観無量寿経」には、勢至菩薩がお歩きになる時には世界中が揺れ、お座りになる時には大地が震えると書かれ、勢至菩薩のお力が大きなものであることが強調されています。
 観音さまは独尊で祀られますが、勢至菩薩は、ほとんどの場合、阿弥陀さまの脇時として現れます。頭上の宝冠の中に水瓶が彫られているのが勢至菩薩の特徴です。


境内



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